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●キースへリング展 アートをストリートへ

森アーツセンターギャラリーで開催されているキース・へリング展に行ってきました。

大学生の頃、キラー通りにある「ON SUNDAYS」というミュージアムショップにキース・ヘリングのポストカードなどを買いに行ったものです。アンディ・ウォーホル、バスキアとともに80年代アメリカを代表するアーティストですが、その明るくポップなイメージがとても好きでした。残念ながら、31歳という若さで亡くなったことに当時衝撃を受けました。

今回、国内23年ぶりに約150点が一同に会しました。 代表作は「サブウェイ・ドローイング」、6メートルに及ぶ「スウィート・サタデー・ナイトのための舞台セット」、「イコンズ」。

代表作以外で強く印象に残った作品は「Free South Africa(1985年)」。 ヘリングは景気の低迷、エイズ感染拡大などの社会問題とともに人種差別、なかでも反アパルトヘイトに対するポスターも多く手がけました。

ご存じの通り、南アフリカでは長くアパルトヘイト政策がとられていましたが、アパルトヘイト撤廃後も偏見や人種間対立がゼロになったわけではありませんでした。クリントイーストウッド監督、マット・デイモン、モーガン・フリーマン出演の作品「インビクタス」では、当時では考えられなかった白人、黒人のラグビー混成チーム、南アフリカ代表スプリングボックスが、1995年自国開催のW杯で優勝する姿が描かれています。 その後、南アフリカ代表は2019年日本大会、記憶に新しい2023年フランス大会で歴史的連覇を遂げ、その2大会でキャプテンを務めたのがシヤ・コリシ選手でした。
(チームが優勝を決めた時、彼のインタビューは国民の心を揺さぶった。「南アフリカはいま、本当に多くの問題を抱えている。それでも、それぞれ異なる背景や人種からなるチームが優勝というゴールを目指して一つになれた。我々は一つにまとまれば、何だって成し遂げられるんだ」←引用『ラグビー南ア初の黒人主将 シヤ・コリシ自伝』)
現在日本のラグビーリーグワンでも昨年のW杯で活躍した南アフリカ代表選手が多く参戦しています。さまざまな苦難を乗り越え、こうして南アフリカ代表選手が活躍している勇姿と、ヘリングの「Free South Africa」の作品が互いに交錯し、時をこえ、今を生きるわが心を揺さぶられました。

ヘリングのシンプルで力強い筆致のメッセージ性ある作品は、他にもたくさん展示されていました。2月25日(日)まで開催されていますので、ご興味ある方は是非!(館内は一部を除き、写真撮影・SNSへの投稿も可です)
次回は小旅行を兼ね、小淵沢にある世界で唯一の中村キース・ヘリング美術館(約300点所蔵)を訪れ、また楽しみたいと思います!